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【情報公開請求】地番図電子データの開示拒否!?それ違法です。【岡山市 不開示決定取消訴訟】

地番図データを請求したら、断られた。

地番図電子データが欲しくて情報公開請求をしたのに、「紙でしか出せない」「データはない」と断られてしまった……。そんな経験はありませんか?

地番図データが欲しくて、情報公開請求制度を利用しようとしたら、断られたんですよぉ。悲しみ。

あれ?令和7年12月17日判決言渡の令和7年(行ウ) 第10号 公文書開示請求却下処分取消請求事件の判決を知らないのかな?

なんそれ!なんそれ!!

令和7年(行ウ) 第10号 公文書開示請求却下処分取消請求事件

しかし、諦めるのはまだ早いです。 令和7年12月17日の岡山地裁判決(令和7年(行ウ)第10号)によって、自治体の「地番図電子データ不開示」の理屈を覆す強力な司法判断が示されました。

要約するとこんな感じ!

・「紙」はデータの代わりにならない
・「技術的に困難」という言い訳は通用しない
・地番図電子データ開示を“紙出力”だけに限定する運用は違法

R7.12.17の岡山市地番図電子データ開示拒否違法判決事件だね!

判決文を公開するよ!

いわゆる「西宮市地番図データ公開事件」の判決文はこちら
市町村地番図データに関する重要判例須部測量開発設計事務所

地番図電子データ請求前のオープンデータとしての大前提の考え方だよ!

「地番図電子データは本来オープンデータとして公開されるべき、国民の財産です。」
私たちが地番図電子データを求めるのは、単に自分の仕事が楽になるからではありません。 そこには、もっと大きな「社会的意義」と「正義」があります。

  • 税金で作られたデータは、「公共のデジタルインフラ」です。
    役所のサーバーの中で眠らせておくのはとてももったいない。広く社会で活用されてこそ、その価値を発揮する、新たな社会資本です!
  • デジタルインフラはオープンである事
    オープンデータは生がいい。必要であれば後から修正すればいい。検証は俺たちがやる。
    だから、まず出せ!
  • 官が作り、民が育てる
    官は整備と継続性を担い、民はスピードと創意で価値を拡張する。
    デジタルデータは誰もが共有出来る、もっとも公平な次世代の財産です。

まず、開示拒否される理由を理解しよう

「自治体職員は意地悪で不開示にしようとしているわけではない」ということです。
多くの担当者は、法的根拠を熟知していないだけか、「前例がないため、下手に開示して責任を問われたくない」という心理が働いているだけかもしれません。
「なんで出さないんだ!」とか「これだから行政は・・・」と喧嘩腰にならず、「この判決に基づけば、開示しても大丈夫ですよ(むしろ開示しない方がリスクですよ)」と、根拠と理論を丁寧に説明してあげること。それが、お互いの懸念を払拭し、スムーズな開示決定を引き出す鍵となります。

【重要】それでも拒否された場合のルール

窓口で「出せません」と言われても、その場での取下げは絶対NGです。
法的理由が付された「不開示決定(または却下決定)」が出ない限り、審査請求などの次の手が打てません。 「出せないのであれば、理由を明記した正式な決定通知を出してください」と伝えましょう。


よっしゃ!これから開示拒否の理由と対策について想定問答やっていくよ!

行政から地番図電子データの開示を拒否されるよくある理由と「大人の反論」

○○の理由ですので、地番図データを開示することは出来ません。

ご説明いただいた不開示の理由についてですが、念のため確認させてください。
実は、令和7年12月17日の岡山地裁判決(岡山市地番図電子データ開示拒否違法判決事件)や、大阪高裁の西宮市事件判決において、同様の理由による不開示決定は『条例の趣旨に反する(違法)』あるいは『相当ではない』という司法判断がすでに確定しております。
今回のご判断が、これらの最新の判例と矛盾してしまうことを懸念しているのですが、この点については法務担当部署等と整合性の確認はされておりますでしょうか?

いえ、しかしこれは○○といった理由で・・・云々

もし、過去のマニュアルや前例だけに従って、現場の判断で『開示できない』と回答されているのであれば、市としても非常に危うい立場になりかねません。
判決が出たことで状況は一変しています。
私としても争いたいわけではありませんので、一度、法務担当部署と『最新判例に照らして本当に不開示で耐えられるか』を協議していただいてから、改めて正式な回答(あるいは決定通知)をいただけますでしょうか?

地番図は紙文書(PDF)でしか交付しない

申し訳ありませんが、当市の条例および規則では、電磁的記録(電子データ)の開示方法は『用紙に出力したもの』と定められております。したがって、地番図データそのものをお渡しすることはできません。

はい、これまでの運用がそうだったことは重々承知しております。
ただ、実はつい先日、令和7年12月に岡山地裁で新しい判決が出まして、『紙への出力では、電子データが本来持っている座標値などの情報が欠落してしまうため、電磁的記録の情報公開請求を認める条例の趣旨に反する』という判断が示されたんです 。
今後の貴庁のコンプライアンス(法令順守)の観点からも、この判例に沿った形で、CD-R等でのデータ提供をご検討いただけないでしょうか?

電子データを保有(データ不存在)していない・データを取り出せない

地番図の電子データを整備していないから、お出しすることは出来ないんですよ。

固定資産税の賦課事務を行っている以上、業務用のGISデータ(地図マスター等)を保有していないというのは現実的にないと、岡山市地番図電子データ開示拒否違法判決事件でも『被告(自治体)が開けない(取り出せない)というのは、通常考え難い』と指摘されています。

調査した結果、やはりご請求の『地番図データ(シェープファイル)』という単体の公文書は存在しないため、『公文書不存在』による非開示決定となります。

わかりました。では、現時点でのご回答は『不存在』ということですね。 それならば、事実確認のために別途、以下の情報の開示請求をさせていただきます。
『この地番図電子データを作成・更新した際の業務委託仕様書』
『その業務の成果品納品書』
『現在お使いの業務システムの機能仕様書(または操作マニュアル)』
仕様書に『電子データでの納品』が明記されていたり、マニュアルに『出力機能』の記載があったりした場合、今回の『不存在』という決定は、公文書の管理不備や、事実と異なる説明となりますのでご留意ください。

データ委託費用を請求された場合

データの開示は可能ですが、システム業者にデータ抽出作業を委託する必要があるため、その費用として約10万円の実費をご負担いただきます。よろしいですか?

いいえ、その金額の負担には同意しかねます。 情報公開条例において請求者が負担すべき費用は、原則として『写しの作成に要する実費(CD-R代など数百円)』と『郵送代』のみと規定されているはずです。行政側の内部都合による業務委託費を請求者に転嫁することは、条例の規定上、認められないと考えます。

しかし、特殊な技術作業が必要になるため、実費としてかかってしまうのです。

その『特殊な技術が必要』という点についても、反論がございます。
令和7年12月17日の岡山市地番図電子データ開示拒否違法判決事件において、地番図電子データをCD-Rに複製して開示することは『技術的に可能』であり、また、『行政が業務上作成・入手した電磁的記録を行政が開けないというのは、通常考え難い』と厳しく指摘されています。
そして、現に多くの自治体が開示対応していると明確に指摘されています 。
一般的なGISシステムにおいて、データの書き出し(エクスポート)機能は標準的であり、それを『特殊な作業』として10万円も請求する契約自体に、公金支出としての妥当性に疑問が生じます。

もし、あくまで『10万円を払わなければ開示しない』というご判断であれば、情報公開審査会への審査請求を検討するのに必要ですので、口頭ではなく、『費用負担の不同意を理由とする不開示(または部分開示)決定通知書』を正式に出してください。
行政不服審査請求において事実関係の調査をお願いする意向です。
今一度ご検討いただき、判決の趣旨に則り、適正な費用(媒体代)での開示をお願いできないでしょうか?

クラウド管理でシェープファイルの保管無し

当市では地番図をクラウドシステムで管理しております。業者のサーバー上にデータがあり、庁内のパソコンには『シェープファイル』として保存していません。したがって、請求された公文書は『不存在』となります

恐れ入りますが、その解釈は法的な観点と少し異なるかと存じます。 クラウド上にあっても、貴庁が業務で管理・利用されている以上は『保有公文書』にあたります。
また、システムからのデータ出力は、新たな文書の『作成』ではなく、既存データの『開示の実施(コピー)』に過ぎない。
また、『行政が業務上作成・入手した電磁的記録を行政が開けないというのは、通常考え難い』というのが、令和7年岡山市地番図電子データ開示拒否違法判決事件で示された判断です 。
もし『ファイルがない』という理由で不存在とされるのであれば、出力機能の有無を確認するため、念のため『システム機能仕様書』の開示請求をさせていただきます。
まずはその点を含めて、再度ご確認いただけますでしょうか?

公開型GISにて公開しているため、地番図データの交付はしない

南房総市いいとこマップ(公開型GIS)で地番図は公開しておりますので、そちらをご覧ください。データ提供は行っておりません。

公開型GISはあくまで『閲覧用』であり、業務に必要な『座標値を含む生データ』とは別物です。
令和7年岡山市地番図電子データ開示拒否違法判決事件でも、図面の視認とデータ開示は明確に区別されています。
Web閲覧ができることは、公文書(電磁的記録)そのものを不開示とする正当な理由になりませんので、速やかにデータでの開示をお願いします。

というか、公開型GISにまでご理解があるのならば、オープンデータにした方が早くないですか?

個人情報と紐付いており加工しないと出せません

個人情報と紐付いており加工しないと出せないので、未保有です。

個人情報については、条例上の『部分開示の義務』に則った対応をお願いします。
元データをお持ちである以上、一部を除外する作業を理由に『全部ない(不存在)』とすることは、この部分開示義務を意図的に放棄するものであり、違法な処分となりますので、 『不存在』ではなく、適切に非開示情報を分離した上で、『部分開示決定』をお願いできないでしょうか?

また、西宮市判例では、単なる地番や形状情報は「外部からも容易に把握可能」であり、「不動産登記法上も本来公開が前提とされる情報」と判断されています。
よって、地番図電子データは個人を直接識別できる個人情報には該当しません。
いわゆる「西宮市地番図データ公開事件」の判例もご確認ください。

さらに、課税区分等が記載されていたとしても、それだけで個人を特定することは困難であるし、外観や既存情報から推測可能な程度の情報であれば「保護すべき秘密」には当たらないとされています。
判例と異なる解釈を行う場合には、その根拠をお示しください。


西宮市地番図データ公開事件

西宮市地番図データ公開事件の判例も、当サイトでも公開いたします。

いわゆる「西宮市地番図データ公開事件」の判決文はこちら
市町村地番図データに関する重要判例須部測量開発設計事務所

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